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老人ホームの夜勤専門要員として、たった一人雇われた私(男46歳)。認知症老人たちと私の、夜ごと繰り返される狂乱の宴。仕事でなければ決して近寄りたくないこの現実。介護する側、される側の悲哀。きれいごとの通用しないこの館で、今夜も私は試される。
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 千葉登美子さんは昨日入居したばかりの76歳女性だ。息子さん夫婦と同居していたのだが認知症の進んだ千葉さんに、すっかりお嫁さんが参ってしまったらしい。家族としては耐えに耐えかねての入居ということになる。
 本人は認知症が進んでいるとは言え、どこか家ではないところへ連れて来られた、ということは分かっていて、いつ帰れるのか、家族はどうしたのか、など再三、職員に尋ねてくる。その不安そうな様子を見ていると、とても「こちらに住むことになったんですよ、家にはもう帰らないんですよ」とは言えず、
「明日息子さんが迎えに来ると言ってました」といってごまかすしかなかった。
 午後9時に精神安定剤を飲んで落ち着くまでは、2階の居室から何度も1階の食堂まで降りてきて、いろいろな不安の訴えや、いろいろなお尋ねをされる。しばらくはいわゆる「見守り」ということか・・・。
 
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★ プロフィール
HN:
井森 勝男
年齢:
64
性別:
男性
誕生日:
1960/05/05
職業:
夜間専門の介護職員
自己紹介:
某著名企業の総合職であったがほんの些細なことから退職、現在は年収150万で老人ホームの介護職員(夜間専門のパートタイマー)として働いている。認知症老人たちと私の、夜ごと繰り返される狂乱の宴。仕事でなければ決して近寄りたくないこの現実。介護する側、される側の悲哀。きれいごとの通用しないこの館で、今夜も私は試される。
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